Czech Japanese
Christian Fellowship
チェコ日本語キリスト教会
かぎりなくやさしい...

かぎりなくやさしい...
31/12/24, 23:00
あなたの心に深い印象が残され続けている本は何でしょうか?たくさんの本を読んできたとは言えない私ですが、数冊の本が思い浮かびます。その一つに星野富弘さんの作品「かぎりなくやさしい花々」がありました。
初めて手にして読んだのは…さて?おそらく二女も誕生して、ふたりの子どもと一緒に図書館通いをしていた時、およそ30年以上も前のことだったと思われます。
本の表紙に描かれた「赤い椿の花」は今でも鮮明に思い出すことができます。また、絵に添えられていた詩やことばのやさしさに、心が慰められたことを覚えています。思いがけない事故により一瞬にして首から下の運動機能を失った富弘さんから紡ぎだされる絵やことばが、私の心を慰めて生きる希望を強めてくれるようでした。そして今でも、本を読み終えたときに残された印象を覚えています。富弘さんの人生を支えている「ふしぎな力」は何だろう...?そんな思いが残されていました。
富弘さんがクリスチャンであることを知ったのは、私が人生に行き詰まり大きな選択に迫られていた時のこと。通い始めた鎌倉海岸キリスト教会の信徒たちが、来年用にと注文していた富弘さんのカレンダーを、とても嬉しそうに受け取っている様子を 見たときでした。(私はその後この教会で洗礼を受けてクリスチャンになりました。)
その富弘さんが、2024年4月28日に78歳で昇天されたことを知り、私は「赤い椿の花の本」を久しぶりに読んでみたくなりました。
電子版で購入して読みました。富弘さんはこの本によって、イエス・キリストの十字架と復活に込められている神様の愛とはどのようなものかを語り、また信仰者として生きる者の人生のすばらしさを証しておられました。富弘さんは聖書を通して、自分が神様の愛によって造られたこの世にたった一人のユニークな存在であることを知り、受け入れました。その時富弘さんの人生は、内側から大きく変えられたのです。
私は、この本に聖書のことやイエス・キリストのことが書かれてあることを、まったく覚えてはいませんでした。ただ心の慰めとなる「ふしぎな力」が、心に残されているのみでした。
再読は、富弘さんの数々の姿と素直な心に、私自身が重なるような思いで読ませてもらう機会となりました。それはどんなことがあっても私を愛し続けてくださる「神様の愛」を喜ぶ時でありました 。私も富弘さんのように、苦しみにさえ感謝できる者へと変えられたいと願います。
「かぎりなくやさしい花々」をお造りになったのも神様です。富弘さんの神様の愛に対する感謝と喜びが、花々の絵となりことばとなった数々の作品や本は、これからも変わることなく世界中の人々の心に「ふしぎな力」を贈り続けることでしょう。
30年以上も前に私の心に残された「ふしぎな力」は、人も花々もこの世のすべてのものをお造りになった神様が、「わたしはあなたを愛している」と私に語り続けておられる愛の力でした。するとこの本の題名が、私の心の中で「かぎりなくやさしい神の愛」に置き換わった思いがしました。
この本を、あなたもぜひ読んでみてください。そして「ふしぎな力」(神様の愛)を受け取られたら、聖書を手に取り開いてみてください。「かぎりなくやさしい神の愛」があなたを慰め、永遠のいのちへの希望へと心を導いてくれます。 Nami.Y記
聖書のことば
「すべて疲れた人、重荷を負っている人はわたしのもとに来なさい。わたしがあなたがたを休ませてあげます。わたしは心が柔和でへりくだっているから、あなたがたもわたしのくびきを負って、私から学びなさい。そうすれば、たましいに安らぎを得ます。わたしのくびきは負いやすく、わたしの荷は軽いからです。」(マタイ福音書11章28∼30節)